長期安定する歯並びとは?
矯正治療は、歯並びを整えるための、一生に一度のお口の大工事です。
治療が終わった時の歯並びの美しさはもちろん大切なことですが、もっと大切なのは、その状態が長期にわたって維持されることです。
残念ながら、治療後、装置を外すといくらか後戻り(歯が矯正治療前の元の位置に戻ろうとすること)を起こします。その量は治療で動かした歯の移動量の10%~20%とも言われています。
少しでも後戻りを少なくするためには、その人の骨格、舌の大きさ、ほっぺなどの筋肉の強さなどを総合的に考え、できるだけそれらに適した位置に歯を並べることが求められます。顎が小さくて歯が大きい人に、歯をぬかずにガタガタの歯を無理やり並べたのでは、矯正後装置を外すと、歯列は周りの筋肉に押し戻されるため、すぐにガタガタが出てしまいます。また、大きな舌をした人に小さな歯列を作ってしまうと、装置を外すや否や、逆に隙間だらけの歯列にになってしまいます。そうならないためにも、その人に適した歯の位置を術前にしっかりと診断し、どういった治療が必要かをしっかりと考える必要があります。
当院は、「術前の診断」を非常に大切にしています。治療に始める前に、その人にとっての「最高の歯の位置」をしっかりと考え、その位置に歯を動かすためにはどうような治療が必要かをじっくりと考え、治療を行います。